フィリピン航空 ハノイなどアジア3路線を開設
【マニラ=遠藤淳】フィリピン航空は8日、フィリピンの首都マニラとベトナム・ハノイ、カンボジア・プノンペン、インド・ニューデリーを結ぶ3路線を開設すると発表した。拡大するフィリピン人の旅行需要を開拓する。すでにマニラ発の長距離路線を運航する北米とアジア3都市を間接的に結び、北米・アジア間を旅行する客を取り込む狙いもある。
ハノイ線は週4便で3月31日に運航を始め、プノンペン線は週5便で4月1日に開設する。欧州エアバスのA320型機(156席)とA321型機(199席)を交互に利用する。現在運航しているマニラ―ベトナム・ホーチミン線は週8便のまま維持する。
フィリピン航空はニューヨーク、ロサンゼルス、トロントなど北米6都市に週43便を運航している。ハイメ・バウティスタ社長は8日の記者会見で、マニラの経由地としての利便性を高め、「ベトナム、カンボジアから他の地域に行きやすくするとともに、北米の観光客らを両国に呼び込みたい」と話した。
ニューデリー線は週4便で4月の開設を目指して当局に申請中。インドには2011~13年にニューデリー線を運航していたが、タイ・バンコクで給油する必要があり、採算が悪かった。新たに燃費のいいエアバスA321neo型機を導入したことで、直行便が可能になった。
フィリピン航空は18年10月にニューヨーク直行便を就航するなど、長距離路線を拡充している。併せてアジア域内の路線を強化して北米とアジアの各都市をマニラ経由で結び、「フィリピンをアジアのゲートウエー(玄関口)に育てたい」(バウティスタ氏)考えだ。