リャン氏がFRB理事辞退 上院で指名承認が難航
【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領に米連邦準備理事会(FRB)理事として指名された同元金融安定局長のネリー・リャン氏が7日、就任を辞退した。同氏は2008年の金融危機後に金融システムの強化策を立案した経験があるが、人事を承認する米上院で規制緩和派の議員から就任に反対する意見が浮上していた。
リャン氏はFRBでエコノミストなどとして30年を超す経歴があり、同氏の理事就任をパウエル議長らFRB執行部がホワイトハウスに強く要請したとされる。トランプ氏はFRBの利上げシナリオに強く反対しており、リャン氏に代わる理事候補に改めて自らの意向に沿う人材を起用する可能性もある。
リャン氏は現在、民間シンクタンクに務める。7日に「手続きが長期化して職業上、不安定な状態が続く可能性があり、辞退を決めた」などとする声明を発表した。
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