米IS担当特使にジェフリー氏 シリア特別代表と兼務
【ワシントン=中村亮】米国務省は4日、シリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討に向けた有志国連合の調整役を担う米特使にジェームス・ジェフリー氏が就くと発表した。これまで特使を務めたマクガーク氏は、トランプ大統領が決めた米軍のシリア撤退に抗議し、辞任する意向を示していた。
ジェフリー氏は現在もシリア和平交渉をめぐる事務方トップのシリア特別代表を務めており、今後はIS担当特使と兼務する。国務省は声明で「責任ある米軍のシリア撤退」に向けて関係国との調整役も担うと説明した。同氏はボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)や米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長に同行し、イスラエルとトルコを近く訪問する。
ジェフリー氏はイラクやトルコ駐在の米大使を務めた中東政策の専門家。ポンペオ国務長官が2018年8月にシリア特別代表に指名した。ただ、就任直後に長期にわたる米軍のシリア駐留を求めたことがあり、トランプ氏との意見の違いを指摘する声もある。
ドナルド・トランプ元アメリカ大統領に関する最新ニュースを紹介します。11月の米大統領選挙で共和党の候補者として、バイデン大統領と再び対決します。「もしトラ」の世界はどうなるのか、など解説します。