関西の百貨店、平成最後の初売り 阪急と阪神は開店時間を前倒し
関西の主要百貨店で2日、平成最後の初売りが始まった。多くの百貨店にとって1年で最も売上高の大きい1日。今冬のボーナスを増額した企業も多く、阪急うめだ本店と阪神梅田本店がともに開店時間を前倒しして集客した。
阪急うめだ本店と阪神梅田本店はともに開店時間を30分早めて午前9時に。ともに開店前から7500人が列をつくった。阪急うめだ本店で3歳の息子のために2万円分の子供服の福袋を購入した大阪市の柳瀬良太さん(36)は「平成最後の子供の姿を、かっこよく写真に撮って残してあげたい」と笑顔で話した。
阪神梅田本店は恒例の阪神タイガース福袋(3901円)を千袋販売した。友人の影響で昨年タイガースファンになったばかりの畝田花菜さん(18)はファンだという梅野隆太郎選手のユニホームと一緒に福袋を購入。「平成が終わり新元号最初の優勝を阪神に決めてほしい」と期待した。
高島屋大阪店は2019年のラグビーワールドカップ(W杯)にちなんで、元ラグビー選手の松尾雄治氏が手渡してくれる黄金のラグビーボール(3100万円)や、ホッケー日本女子代表「さくらジャパン」の選手から指導を受けられる教室(2万190円)を販売するなどスポーツ商品を充実させた。平塚真澄さん(54)はハムやお菓子など食品の福袋6点を約2万円で購入。「20年間、毎年初売りに来ているが、買い物をしている時に1年が始まったなと実感する」と話していた。
近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店は開店前に6千人の行列ができた。染田佳世さん(36)は子供服3万円分を購入し、館内の休憩エリアで商品を確認。「きょうは(母と娘の)3世代で来たが、初売りは祭りのようで楽しい」と話した。通常より価格がお得な初売りは訪日客の関心も高まっており、同店では傘を20本以上購入する「爆買い」もみられた。
(荒尾智洋)