「米1強」不都合な真実 多国間協調 存亡の岐路
本社コメンテーター 菅野幹雄
トランプ景気からトランプリスクへ。2018年の暮れに進んだ米株価の下落は、異端の米大統領による独善的な政権運営の危うさを再認識させた。マティス国防長官のような口うるさい閣僚を追い出したトランプ大統領の19年は経済や株価の不調にいらだち、「裸の王様」のような迷走を繰り返す毎日になるのではないか。
「歴代のどの大統領も実現できなかった」。18年にトランプ氏が繰り返した米経済への自画自賛は、短期的には...
東京、ベルリン、ロンドンで経済・政治を取材。脱デフレの財政・金融政策、ユーロ危機やEU動乱を報じた。18年からワシントンに赴任。「バイデンの米国」と世界秩序の変貌を追う。著書に「英EU離脱の衝撃」。