マティス氏退場 当たり前でなくなった同盟
本社コメンテーター 秋田浩之
日本や韓国、オーストラリアにとって、米国との同盟は長年、空気のようなものだった。消えたら大変なのに、あって当然だと思い込んできた。
だが、いつまでもそうは言っていられない。マティス米国防長官の来年1月の辞任は、そんな現実を映していると思う。
彼は元将軍として、戦争の悲惨さを知り尽くしている。だからこそ、米国最優先に走るトランプ米大統領を説得し、他国との連携をつなぎ留めてきた。そんな守護神が去るこ...
長年、外交・安全保障を取材してきた。東京を拠点に北京とワシントンの駐在経験も。国際情勢の分析、論評コラムなどで2018年度ボーン・上田記念国際記者賞。著書に「暗流 米中日外交三国志」「乱流 米中日安全保障三国志」。