岡山県瀬戸内市の夢二郷土美術館、分館新装開業へ
両備文化振興財団(岡山市)は21日、美人画で知られる竹久夢二の生家などからなる夢二郷土美術館分館(岡山県瀬戸内市)をリニューアルし「夢二郷土美術館 夢二生家記念館・少年山荘」として2019年3月12日に開業すると発表した。生誕135年を記念し展示空間を充実させるとともにカフェを新設。ミュージアムショップも充実させる。総事業費は約6000万円。
生家記念館は、夢二が少年時代を過ごした築250年以上の茅葺(かやぶき)屋根の生家そのもの。21年ぶりの茅葺屋根ふき替え工事に伴い、非公開部分を整備して展示室を増やす。隣接する納屋にショップなどを移設し、和菓子を楽しむカフェ「椿茶屋」も設ける。
夢二が東京・世田谷に自ら設計して建てたアトリエ兼住居を、79年に復元して公開した少年山荘も開館40年を機にリニューアル。デザイナーとしての夢二を紹介する美術館とする。岡山市内にある夢二郷土美術館本館とは違った特徴を持たせ、周遊を促す。小嶋光信館長(両備グループ代表)は「周遊することで夢二の全貌が体感できる滞在型の美術館となる」と強調する。
生家記念館・少年山荘の入館料は600円。本館との共通券は当面、現在と同じ1000円。リニューアル工事のため、分館は19年1月7日から3月11日まで休館する。