ローランド・ベルガー、地域経済活性化で独立組織
独コンサルティング大手の日本法人ローランド・ベルガー(東京・港、長島聡社長)は地域経済活性化事業を始めた。社内に専門の独立組織を立ち上げ、人口減少などに悩む地方の課題解決に取り組む。同社が独立組織を立ち上げるのは初めて。長島社長は「都市と地方間の移動総量増加が鍵を握る」として移動促進に主軸を置いたコンサル事業を進める。
「みんなでうごこう!」プロジェクトを立ち上げた。専任人材の新規採用も含め、2019年中に10人規模の組織とする。地元の交通事情に精通した「ローカルユーチューバー」の活用で課題を洗い出し移動促進の障壁を取り除く仕組みや、都会や海外から移動したくなるような地域の魅力を際立たせる取り組みを進める。
具体的には地方の工場見学や祭りへの参加、伝統工芸などの職人や料理人など、イベントだけでなく魅力的な人も訪問対象として宣伝する計画だ。電車など公共交通機関の駅から宿泊先や観光施設など最終目的地を結ぶ「ラストワンマイル」の移動手段として小型電動自動車など新たな技術を活用した乗り物などの導入にも取り組む。すでに専用サイトを立ち上げた。
長島社長は「これまでの地方創生事業は個別案件ごとのノウハウが共有されてこなかった。みんうごでは各地の取り組みで培った共通の地方創生ノウハウを共有し全国各地で活用できる仕組みも同時に作りたい」とした。
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