出光・昭シェル、19年4月の統合承認 両社株主総会で
出光興産と昭和シェル石油は18日、東京都内でそれぞれ臨時株主総会を開き、経営統合について株主から承認を得た。2019年4月の統合が最終決定した。出光創業家の一時反対などで難航したが、発表から約3年半で決着した。新会社の売上高は6兆円近くになり、国内ではJXTGホールディングスに次ぐ規模の石油元売り会社が誕生する。
出光の臨時総会は18日午前10時に都内のホテルで始まった。株式交換で出光が昭シェルを子会社化する形での統合の是非を議論し、3分の2以上の賛成で可決された。出光の木藤俊一社長が新会社の社長に就くなど、新会社の経営体制についても承認された。
同時刻に別のホテルで始まった昭シェルの株主総会でも、統合議案などを可決した。
出光と昭シェルは15年に経営統合でいったん合意したが、16年に出光の創業家が反対を表明。出光は17年に公募増資に踏み切って創業家が拒否権を失うなど、会社側と創業家の対立が深まった。
18年に入ると統合新会社の取締役に出光創業家ら2人が入ることを条件に創業家側が賛成に転じ、統合交渉が前進した。
統合新会社の登記上の社名は「出光興産」で、事業上は通称の「出光昭和シェル」を使う。新会社は19~21年度の3年間で、純利益の合計を5000億円以上にする目標を掲げている。