昭シェル、米国でガス火力発電出資 20年稼働
昭和シェル石油は17日、米ニューヨーク州で2020年の稼働を目指す天然ガス火力発電事業に出資すると発表した。出資額は非公表。発電容量は約118万キロワットで、日本の一般家庭200万世帯分に相当する電気をつくり、販売する。日本の石油製品需要が縮小するなか、北米やアジアを中心にガス火力発電の投資を拡大し、新たな収益源に育てる狙いだ。
昭シェルが海外の発電事業に投資するのは2例目。発電事業会社クリケット・バレー・エナジー・センターに10%出資する。同社には東京電力ホールディングスと中部電力の折半出資会社JERA(東京・中央)や日本政策投資銀行も出資している。発電した電力は卸売市場を通じて供給する。
米国では地元産シェールガスの開発が拡大したことで、低コストで調達できるガスを燃料とする発電所の収益性が高まっている。昭シェルはこの分野の投資を手厚くし、電力自由化で先行する米国のノウハウを取り込みたい考えだ。