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反ファーウェイ 米、15年来の警戒

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【ワシントン=河浪武史】米当局の圧力で中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の製品の排除が日本などにも広がってきた。米当局は少なくとも15年前に知的財産権の侵害で疑念の目を向け始め、2011年には「安全保障上の脅威だ」と指摘しサイバー攻撃の温床と警戒してきた。次世代通信「5G」で出遅れる米国の技術覇権死守への強い執着が浮かび上がる。

「国際的な知的財産権侵害の50~80%は中国の仕業だ。米国へのサイバー攻撃でみれば、経済スパイは9割以上は中国だ」。米上院で12日開かれた司法委員会。グラスリー委員長は中国批判をまくしたてた。政権の対中強硬派であるボルトン大統領補佐官(安全保障担当)は「中国の知的財産侵害を長年懸念してきたが、ファーウェイはその一つだ」と断言する。

ファーウェイが米産業界の批判の的になったのは早い。03年にはルーター市場で争っていた米シスコシステムズから特許侵害で提訴された。取扱説明書までコピーしてシスコとほぼ同じ製品を割安に販売していたとされ、連邦捜査局(FBI)も捜査に乗り出した。ファーウェイが製品設計の変更に応じて両社は和解したが、米当局は15年前から目を付けていた。

米当局が実際にファーウェイ製品の排除に動き出したのは、同社の売上高が2039億元と現在の3分の1だった11年のことだ。米国防総省は11年の報告書でファーウェイや同業の中興通訊(ZTE)を名指しして「人民解放軍と密接な関係がある」と指摘。さらに米議会の諮問委員会も「中国の通信分野の急成長は安保上の脅威」と主張し、ファーウェイが企業買収などで「政府の後押しを受けている」と警鐘を鳴らした。

米国は今年8月、ファーウェイやZTEの製品を政府調達から排除すると決めた。だが米国は12年時点で下院委員会が両社の聞き取り調査を実施し「中国政府や共産党との関与が疑われ、同国のサイバー攻撃の温床になる」と同社製品を使わないよう勧告。この時点で同社製品の排除は完全にレールが敷かれた。

ファーウェイは「米当局の報告書は臆測に基づくものだ」と繰り返し反論してきたが、同社の包囲網に加勢したのがFBIだ。15年に「ファーウェイ製品の普及で、米企業の通信網に中国政府とみられるアクセスが急増している」と報告。その直後、当時のオバマ大統領は中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との首脳会談で「サイバー攻撃をやめなければ、制裁を科す」と警告した。

もっとも、実際に制裁を科したのはオバマ氏ではなく、トランプ氏だった。対中強硬派のボルトン氏やナバロ大統領補佐官(通商担当)は「トランプ氏は中国の不公正な政策に対抗した初めての大統領」と持ち上げる。中国政府に異論を唱えない歴代政権に不満があったからだ。

ポンペオ米国務長官は12日の米テレビ番組に出演し「中国は世界でサイバー攻撃を繰り返している。外交は効果をもたらさなければならない」と強調した。ファーウェイの孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)がカナダで逮捕された件に触れ、中国との取引材料に使うとしたトランプ大統領の発言を擁護してみせた。

米ロビイストは「米国勢の5Gへの出遅れが、ファーウェイ排除の動きを加速させた」と見る。大手会計事務所のデロイトによると、中国は15年以降の3年で35万カ所の通信基地局を新設したが、米国は3万カ所。5Gは4Gの基地局のソフトウエア更新などで対応するが、基地局数はより多く必要になる。デロイトは「中国は5G関連に4000億ドルを投じ、圧倒的優位を獲得するかもしれない」と指摘する。

現在の4Gを使った動画や音楽配信などのサービスは米国勢が主導権を握って世界に先行した。通信容量が増す5Gで先行を許せば、人工知能(AI)や自動運転など次世代産業でも後れを取る。ファーウェイは中国の5G戦略の先導役で米国の危機感は極めて強い。

議会の超党派諮問機関、米中経済安全保障再考委員会(USCC)は今年11月の報告書で、中国が5Gの国際標準を握れば「中国政府が米国の情報を収集する広大な権限を得ることになる」と警告した。「中国の軍事戦略を強める」とも明記。5Gを巡る米中摩擦は、軍事覇権の色彩も帯びている。

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