日ロの平和条約、いま必要か
本社コメンテーター 秋田浩之
戦後、歴代首相の多くが「北方領土問題の解決」を唱え、ロシアに4島の返還を迫ってきた。政治生命を懸け、交渉に臨んだ首相もいたが、ロシアを動かせなかった。このため、日ロはいまだに平和条約を結べていない。
いま、その厚い壁に安倍晋三首相が挑んでいる。側近によると、ただの努力目標ではなく、本気で約3年の任期内に決着させる意志を抱いているようだ。
歴史の難題から逃げず、解決しようとする安倍首相の姿勢は政治...
長年、外交・安全保障を取材してきた。東京を拠点に北京とワシントンの駐在経験も。国際情勢の分析、論評コラムなどで2018年度ボーン・上田記念国際記者賞。著書に「暗流 米中日外交三国志」「乱流 米中日安全保障三国志」。