ソフトバンクで通信障害 午後6時すぎ完全復旧
ソフトバンクは6日、携帯電話サービスで全国的に大規模な通信障害が発生したと発表した。午後1時39分ごろから電波が「圏外」になるなど、全くつながらないか、つながりにくい状況が続いた。格安ブランド「ワイモバイル」でも障害が起き、影響が拡大したが、午後6時4分、完全復旧した。
通信障害が発生したエリアは全国に広がっているが、影響を受けた人数など詳細は明らかになっていない。回線をつなぐ交換設備の不具合が原因で、詳しい内容を調べている。
携帯回線を使う固定電話「おうちのでんわ」も利用しにくい状況だ。インターネット接続サービス「ソフトバンクエアー」も、一部地域でつながりにくくなった。
関西電力子会社、ケイ・オプティコムが運営する携帯サービス「マイネオ」など、ソフトバンクが回線を貸し出している格安スマートフォン事業者もつながりにくくなった。
電気通信事業者協会によると、9月末時点のソフトバンクの携帯電話契約数は4043万件にのぼり、通信障害に伴う個人の生活やビジネスへの影響は大きい。親会社ソフトバンクグループの6日の株価は前日比4.9%下落した。
今回の通信障害は全国で起きているため、総務省が重大な事態と判断して報告書の提出や再発防止策の策定を求めるとみられる。
ソフトバンクでは今年2月にも大規模な通信障害があった。固定電話の設備の不具合が原因で、携帯から固定への通話がしづらくなり、67万人に影響した。
ソフトバンクは今月19日に上場を控えている。グループの投資戦略を強化するため資金を調達する狙い。通信障害の影響次第では、インフラ企業としての信頼を大きく傷つけ、上場後の事業にマイナスとなりかねない。