トランプ政権、VWなど独自動車トップと会合 関税めぐり議論か 独紙報道
【フランクフルト=深尾幸生】独紙ハンデルスブラット(電子版)は29日、トランプ米政権が12月4日に独フォルクスワーゲン(VW)などドイツ自動車大手の社長とホワイトハウスで会合を開くと報じた。欧州産自動車への追加関税について協議するとしている。米政権が外国の自動車メーカーの社長を呼び、政治的な問題について話し合うのは異例だ。
同紙によると会合にはVWのヘルベルト・ディース社長のほか、独ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長や独BMWのハラルト・クリューガー社長が招待されたもようだ。
会合にトランプ大統領本人が出席するかどうかは未定で、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表やロス商務長官が出席する見通しだ。
トランプ氏はドイツを中心とした欧州連合(EU)から米国への輸出超過が大きいことを問題視し、自動車大手に現地生産の拡大などを要求してきた。仮に25%の関税が課せられた場合、独自動車大手の利益をそれぞれ年数千億円規模で引き下げる要因になるとの試算もある。
30日からアルゼンチンで始まる20カ国・地域(G20)首脳会議ではトランプ氏はドイツのメルケル首相との首脳会談を予定している。米国とEUは7月の首脳会談でEU産自動車への追加関税について、通商協議をしている間は棚上げすることで一致していた。