LIXIL、伊子会社売却を中止 米当局から承認得られず
LIXILグループは27日、イタリア建材子会社ペルマスティリーザの株式を中国企業に譲渡する契約を解除したと発表した。対米外国投資委員会(CFIUS)から売却の承認を得られず決定した。すでに2019年3月期の連結業績予想を下方修正しており、追加の修正はないとしている。今後は米国で苦戦するペルマスティリーザの立て直しを図る。
ペルマスティリーザは収益性が低く、LIXILグループの財務体質を悪化させる要因となっていた。このため、中国の建築装飾の設計・施工などを手掛けるグランドランド社に約600億円で譲渡すると17年8月に発表。継続事業として扱うことによって235億円の減益要因となるため、19年3月期の連結純利益は従来見込んでいた500億円から15億円に下方修正していた。
ペルマスティリーザは11年、LIXILグループの潮田洋一郎会長兼最高経営責任者(CEO)が主導して買収した。19年春に退任する瀬戸欣哉社長が17年、中国企業への売却を決めたが、CFIUSから承認されなかった。
潮田会長は「ペルマスティリーザ、そしてグループ全体のビジネスの強化に向けて強固な事業プランを策定する」とコメントしている。
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