旧築地市場、仲卸業者に明け渡し命令 東京地裁
東京都は26日、閉場した旧築地市場(中央区)の移転に反対し、店舗部分に冷蔵庫や作業台などの所有物を残していた水産仲卸業者2者に対し、東京地裁が土地・建物を都に明け渡すよう命じる仮処分決定をしたと発表した。決定は22日付。都が10月18日付で明け渡しを求める仮処分を申し立てていた。
旧築地市場は10月、豊洲市場(江東区)への移転に伴い閉場した。跡地は2020年東京五輪・パラリンピックで駐車場として利用される予定で、建物の解体工事が進められている。
都の担当者は「都の主張が相当と認められた。引き続き解体工事を進めていきたい」としている。
都の仮処分の申し立ての際には他の仲卸業者数社と労働組合も含まれていたが、その後に所有物の撤去に応じたため取り下げられた。決定に伴い11月26日午前、東京地裁の執行官が旧築地市場に残されていた所有物を撤去したという。