「丹波篠山市」に来年5月、改名へ 住民投票受け
兵庫県篠山市の市名を「丹波篠山市」に変える賛否を問う18日の住民投票で賛成が過半数を占めたことを受け、篠山市の酒井隆明市長は19日の記者会見で市名変更を「2019年5月に実現したい」と述べた。皇太子さまの新天皇即位に伴う改元に合わせる。18年11月中の市議会に市名変更を提案、可決成立する見込みだ。
住民投票の改名賛成は1万3646票で、反対を3128票上回った。投票率は69.79%だった。18日投開票の出直し市長選は改名推進派の酒井氏が4度目の当選を果たした。
市は、地元名産品の知名度向上など改名による経済波及効果を今後10年間で最大52億円と試算。看板書き換えなどに伴う費用は約7000万円とみられる。隣の自治体の丹波市と同じ名称を冠することになるが、酒井市長は「共存共栄していく」と語った。
江戸時代に旧丹波国の篠山藩の城下町として栄えた旧篠山町などが合併し、1999年に篠山市が生まれた。北西の旧氷上町などが2004年に合併して丹波市が誕生。篠山市民から「『丹波』を冠した名産物が誤認される」などの意見があり、自治体名を巡る異例の住民投票に発展した。