アルゼンチン、10月のインフレ率年45% 年内に50%も
【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチン政府は15日、10月の消費者物価上昇率が前年同月比45.9%だったと発表した。通貨下落が止まったことで物価上昇のペースは鈍化しつつあるが、依然として主要国では世界で最も高い水準のインフレが続いている。地元メディアは年内に50%に達する可能性があると報じている。
物価上昇をけん引したのはガスや電気などの公共料金で、補助金削減に原料高が重なり、前年同月比65.2%の上昇となった。食料品も同46.4%増と高止まりしており、国民生活を直撃している。
インフレの最大の要因となっている通貨安は落ち着きつつある。10月に入り、通貨ペソは買い戻されており、足元のレートは対ドルで9月末の最安値から約15%上昇。インフレのペースもわずかだが鈍化している。10月単月では前月比5.4%と、9月から0.7ポイント減少している。