紳士服大手、全4社が最終赤字 「スーツ離れ」痛手
紳士服大手の収益が悪化している。13日に出そろった青山商事などの2018年4~9月期(コナカは18年9月期)連結業績は、全4社がそろって最終損益が赤字となった。オフィス衣料のカジュアル化によってスーツ離れが進み、売り上げが落ち込んだ。
13日にはるやまホールディングスが発表した4~9月期決算は最終損益が10億円の赤字となり、前年同期を7億円下回った。記者会見した治山正史社長は「低価格帯の商品の割合が高まり、採算が悪化した」と話した。下期に利益が集中する傾向があるとはいえ、4~9月期の最終赤字幅は8年ぶりの大きさだ。
4~9月期は最大手の青山商も8年ぶり、AOKIホールディングスも初の最終赤字に転落した。両社とも販売不振に加え、災害や店舗閉鎖などに伴う特別損失を計上した。コナカは18年9月期通期の決算が2期ぶりの最終赤字となった。
各社は女性向け商品やオーダーメードなどに力を入れる一方、新しい業態の店なども試みている。それでも既製の紳士服の落ち込みを補えていない。はるやまHDの治山社長は「着ると健康に良いなど、特徴を打ち出した商品を開発したい」と話している。
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