フロリダ上院、得票数を再集計へ 米中間選挙
【ワシントン=中村亮】米中間選挙で大激戦となったフロリダ州の上院選について、得票数を再集計することが10日、固まった。フロリダ州では得票差が0.5ポイント以下になると再集計するルールがあり、今回は暫定的な得票差が0.15ポイントとなった。中間選の獲得議席が確定するのはなお時間がかかる見通しとなった。
フロリダ上院選では、共和候補のリック・スコット州知事と民主現職のビル・ネルソン氏が激戦を繰り広げている。スコット氏の陣営は勝利宣言をしたがネルソン氏は敗北を認めていない。再集計は15日までに機械で行い、得票差が0.25ポイント以下の場合にはさらに手作業で集計をやり直す。
フロリダ州知事選も得票差が0.41ポイントとなり再集計の対象になった。トランプ氏が全面的に支援した共和のロン・デサンティス前下院議員が、同州初の黒人知事をめざす民主左派のアンドリュー・ギラム・タラハシー市長と争った。ギラム氏は選挙直後に敗北を認めたが、米メディアによると10日の再集計を受けて敗北宣言を取り下げた。
トランプ氏は10日、ツイッターで、フロリダ州の民主候補について「汚いやり方で勝とうとしている。強く注視している」と主張した。9日には根拠を示さずに民主候補が何らかの「腐敗」で票を得る可能性があるとの見方を示していた。
フロリダ州は、トランプ氏が再選をめざす2020年の大統領選でも大激戦が予想される。上院と州知事選は大統領選の行方を占う意味でも注目を集めている。