トランプ氏、マクロン氏発言に「侮辱的」 欧州軍構想で
【パリ=白石透冴】パリを訪問したトランプ米大統領は9日、フランスのマクロン大統領が「米中ロから身を守るため、欧州軍が欧州に必要だ」などと発言したことに対し「非常に侮辱的だ」とツイッターで批判した。両首脳は11日の第1次世界大戦終結100年式典で平和を誓う見通しだが、会談前に早くも対決の雰囲気となった。
トランプ氏はツイッターで「まず欧州は北大西洋条約機構(NATO)への正当な分担金を支払う必要がある。米国は多額の貢献をしている」と主張した。マクロン氏は6日に報じられた仏メディアとのインタビューで「本当の欧州軍が必要だ。中国、ロシア、そして米国からも我々を守らなければいけない」などと発言していた。
マクロン氏は欧州連合(EU)統合を強化する一環として、かねて欧州軍の必要性を訴えている。トランプ米政権が自国第一主義に傾くなか、安全保障を他国に頼れないという危機感が背景にある。
2人は10日に米仏首脳会談も予定している。