仮眠にどうぞ TKP、本社ビル内に簡易ホテル
貸会議室大手のティーケーピー(TKP)は7日、東京・市ケ谷の本社ビルに会議室併設型のコンパクトホテルを15日に開業すると発表した。自社や周辺企業で働く従業員に食事や仮眠の場を提供するなど働き方改革に活用する。企業向けの宿泊研修、訪日外国人やビジネスパーソンの宿泊需要も開拓し、施設の稼働率を高める。
施設名は「ファーストキャビンTKP市ケ谷」。かつてはシャープが東京本社機能を置いていたビルで2013年からはTKPが本社として利用していた。主に倉庫として使っていた不稼働スペース1767平方メートルを宿泊施設に転換した。一般的なホテルよりも開業しやすい「簡易宿所」として運営する。
部屋数は165室で、最も多い「プレミアムエコノミー」の場合、1泊4500円程度から提供する。館内には大浴場やWi-Fiなどを用意したロビーラウンジを備え、働く場所としても利用できる。
TKPの河野貴輝社長は「従業員が日中に仮眠を取ったり、お風呂に入ったりできるようにし、働く時間を多様化したい」と話す。フロントで入退室時刻を記録でき、中抜け時間の管理に活用できる。まずは自社の従業員に実験し、今後は周辺企業にも利用を呼びかける考えだ。