将棋王座戦第5局 角換わり、早くも岐路に
中村太地王座(30)に斎藤慎太郎七段(25)が挑戦する第66期将棋王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第5局が30日朝、甲府市の常磐ホテルで始まった。挑戦者が2連勝した後、王座が2勝を返して最終局に持ち込んだ。本局は王座の行方がかかる大一番だ。持ち時間は各5時間。
午前8時43分、初防衛を目指す中村王座がまず対局室に入った。同47分、初タイトルを狙う斎藤七段が入室。先手後手を決める振り駒で、と金が3枚出て斎藤七段の先手に決まった。午前9時、立会人を務める塚田泰明九段の合図で対局が始まり、今シリーズ4度目の角換わり戦に進んだ。
先手の腰掛け銀に対し、後手の7二金(34手目)~6五歩が新工夫で、その後、6二金と手損する作戦を選んだ。先手の39手目6六歩で駒がぶつかり、緊迫した局面に。解説の飯島栄治七段は「5五銀左(47手目)と上部を手厚くした先手に対し、後手が激しく動くか、穏やかに指すか。早くも大きな岐路を迎えている」と話している。
【指し手】▲2六歩△8四歩▲7六歩△3二金▲2五歩△8五歩▲7七角△3四歩▲6八銀△7七角成▲同 銀△2二銀▲4八銀△3三銀▲7八金△6二銀▲4六歩△4二玉▲4七銀△7四歩▲3六歩△6四歩▲6八玉△6三銀▲9六歩△9四歩▲1六歩△1四歩▲3七桂△7三桂▲4八金△8一飛▲2九飛△7二金▲5六銀△6五歩▲7九玉△6二金▲6六歩△同 歩▲同 銀△8六歩▲同 歩△同 飛▲8七歩△8一飛▲5五銀左
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対局の模様は「将棋王座戦中継サイト」(http://live.shogi.or.jp/ouza/)でライブ中継しています。