インドネシア捜査当局、リッポーCEO宅に家宅捜索 関与の有無を捜査
【ジャカルタ=谷翔太朗】インドネシアの独立捜査機関、汚職撲滅委員会(KPK)は18日、リッポー・グループが手掛けるジャカルタ郊外の大規模開発計画に絡む贈収賄事件に関連し、同グループのジェームズ・リアディ最高経営責任者(CEO)の自宅などを家宅捜索したと明らかにした。リッポー側は家宅捜索で「事件に関連する書類などは押収されなかった」とコメントしている。
KPKは15日までに、リッポーが進める「メイカルタ」の開発を巡って、建設許可を得るために建設予定地の首長らに現金を渡したとして、リッポー幹部を含む4人を贈賄容疑で逮捕した。関係先として、18日までにジェームズ氏の自宅など数カ所を家宅捜索した。ジェームズ氏はリッポー創業者のモフタル・リアディ氏の次男で、インドネシア事業を統括する。
リッポー側は「内部調査を行い、捜査に協力する」としている。事件発覚後、リッポーの中核企業、リッポー・カラワチの株価は一時急落した。
メイカルタはジャカルタ郊外に100万人都市をつくる大型開発計画。25万戸のマンションや数十棟のオフィスビルなどを建設するという。リッポーは総事業費は2兆円超にのぼるとしている。