米中衝突、市場が暴く誤算
本社コメンテーター 梶原誠
英調査会社コンティニューム・エコノミクスのアジア担当ヘッド、ジェフ・ウン氏は今週、先のバリ島での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を現地でリサーチした結果、中国株に悲観論を打ち出した。「回復するにしても来年半ば以降」。米中貿易戦争が焦点だった同会議中に株価急落が世界に波及、当事者である中国の株も激しい売りを浴びた。
ウン氏に限らず貿易戦争への市場関係者の失望は深い。世界的な株安は米...
東京、ニューヨーク、ソウル、香港を拠点に市場を通して世界を見てきた。アジア通貨危機、日本の金融危機、リーマン危機も取材。編集委員、論説委員、英文コラムニストを経て2017年2月より現職。市場に映る全てを追う。