築地市場が完全閉鎖、83年の歴史に終止符
6日に営業を終えた東京都の築地市場(中央区)が17日、移転先となる豊洲市場(江東区)への業者らの引っ越し準備の調整期間を終えて完全閉鎖された。午後8時ごろに正門で仮設のゲートが閉じられ、83年間にわたって東京の食を支えた歴史に静かに終止符を打った。
築地市場の跡地では11日から、青果棟の駐車場付近の解体工事が始まっている。跡地の一部は築地と豊洲を結ぶ幹線道路「環状2号線」となり、11月4日の暫定開通に向けて作業が本格化する。
豊洲市場が開場した11日には、築地市場の移転に反対する業者ら数十人が正門前に押し掛ける一幕もあったが、完全閉鎖に当たっては反対派の姿もなく、混乱もなかった。
解体工事は2020年2月までの工期で155棟が対象。周辺の飲食店や住民らからは築地市場に住むネズミなどの拡散に懸念が出ており、都は粘着シートや捕獲用のカゴなどを使って駆除を進める。