腕を使う力仕事、装着ロボで補助 理科大発ベンチャー
東京理科大学発ベンチャーのイノフィス(東京・新宿)は16日、装着型の作業支援ロボット「マッスルアッパー」の発売を発表した。腰だけでなく腕の動きも補助することで、腕だけで重い物体を持ち上げたり、腰よりも高い場所に置いたりできるようになった。価格は税別で198万円で、物流倉庫や工場での運搬作業の用途を見込んでいる。
このロボットは両肩から2本のアームが伸びており、背負うようにして使う。アームの先についた手袋に手を入れると、腕を使う作業を補助して重いものを楽に持ち上げられる。最大で約35キログラムの補助が可能だ。
背中の本体に内蔵された人工筋肉が左右に2本ずつあり、電動の空気ポンプで圧縮空気を注入して膨張させることで力仕事を軽減させる。操作は息を感知するスイッチで制御できる。
工場や物流倉庫では、人手不足や労働者の高齢化が課題となっている。装着型ロボットは重い荷物や部品を運ぶ重労働現場での負担軽減に役立ち、市場拡大が見込まれている。