バンカメ、7~9月期の純利益32%増 金利収入伸びる
【ニューヨーク=関根沙羅】米銀大手のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が15日発表した2018年7~9月期決算は、純利益が前年同期比32%増の71億6700万ドル(約8010億円)となった。米連邦準備理事会(FRB)の継続的な利上げによる利ざやの改善や税制改革による法人税引き下げの恩恵が大きい。
売上高にあたる純営業収益は4%増の227億7700万ドルだった。堅調な米景気を背景にローン残高は3%増の8710億ドル、預金残高も4%増の1兆3000億ドルとなり、純金利収入は6%増えた。利ざやにあたる貸出金利と調達金利の差は2.42%となり、前年同期の2.36%から改善した。
株式や債券の売買で稼ぐトレーディング部門の利益は21%増の9億1200万ドル。株式取引の売上高は顧客の資金調達の増加などによって3%増となった。一方、債券取引は地方債市場の弱さや金利商品取引の低下などにより5%減となった。
バンカメのポール・ドノフリオ最高財務責任者(CFO)は「経済は拡大を続けており、ローン増加の先行きは明るい」との見通しを示した。来年以降に経済成長率の減速が予測されていることについて、ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は「2%程度の経済成長率であれば、ローンの伸び率は目標としている1桁半ばを維持できるだろう」と述べた。
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