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勝負師かつ再建屋 巨人・原監督、窮地で再登板

編集委員 篠山正幸

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巨人は3度目の監督となる原辰徳氏(60)に、来季以降の巻き返しを託すことになった。原氏が前回監督に就いた2006年は堀内恒夫監督のもとで5位に沈んだあとを受けたもの。今季も3位に滑り込んだとはいえ、借金4でレギュラーシーズンを終えており、抜本的な立て直しが急務だ。「再建屋」としての立場は、ONのあとを受けては常勝の看板を掛け戻した、あの名将にも通じる。

ONを引き継いだ藤田氏に重なるその姿

あの名将とは藤田元司氏のこと。1981年から3年間指揮を執り、優勝(日本一)、2位、優勝。89年から再び4年間監督を務め、優勝(日本一)、優勝、4位、2位の成績を収めた。

1回目は長嶋茂雄監督が3年連続で優勝を逃したことの責任を取って辞めたあとの就任。2回目は王貞治監督が退いたあとの指揮だった。慌てず、騒がず、短期的な浮沈にとらわれず、1年を見据えた戦いで選手たちの地力を引き出した。手堅い組織運営は監督業の基本を示すものともいえた。

原新監督の歩みも、そんな大先輩に重なってきたようにみえる。

第2次長嶋監督時代のあとを受け、2002年から指揮を執った第1次原政権は2年(優勝=日本一、3位)で終わった。再登板となった06年は4位と苦しんだが、その後は07年から15年限りで勇退するまでの9シーズンでリーグ優勝6度、日本一2度(09年、12年)の成績を残した。

通算優勝回数は巨人では川上哲治氏の11回、水原茂氏の8回に続くもので、この間の09年には第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の優勝監督にもなっている。野球殿堂入りも果たし、「名将」の声価は揺らがない。

いまの巨人は、となると、先発の軸になる投手が菅野智之のみで、抑え投手も定まらない。打線は高橋由伸監督が残した財産である4番岡本和真が軸となるが、広島打線のような厚みはない。どう立て直していくのか。再建屋の手腕が見ものだ。

原氏がデビューした81年の監督が、就任したばかりの藤田氏だった。2期7年に渡る藤田氏の指揮のすべてを、原氏は見ていたことになる。原氏の采配は藤田氏が示した「基本」に加え、状況によっては奇襲、奇策もあり、という勝負師的な要素もある。采配に年々、味が出てきていた。

第1次の監督時代は2年という短さもあり、独自色のようなものは感じられなかったが、第2次監督時代は、もう自分の思ったようにやるという、何事にもとらわれない自由さが目についた。

隅々への目配りが監督術の土台に

監督として深みを増してきたことの背景は何か、と考えていて、ヒントになることが2年ほど前にあった。

「原さんは非常に華やかな部分がありますけれど、いろんな体験、いろんな苦労をされてこられた」

「世界のヤマシタ」こと、山下泰裕東海大副学長(現全日本柔道連盟会長)が、そんな話をしたのは一昨年12月、原氏の東海大客員教授就任会見の場でのことだった。山下氏の指す「苦労」の中身は必ずしも定かではないが、ともに東海大の「顔」として親交を重ねるなかで、ONのあとを受けた巨人の4番という重圧との戦い、1度目の監督時代の不本意な結末などに、同じスポーツマンとして感じるものは少なくなかったようだ。

この会見で、山下氏は原氏の監督としての手腕に関するエピソードを挙げた。

WBCで優勝した後、東海大の後輩たちを前に講演してもらった。原氏がそこで強調したのはチームの和だったという。侍ジャパンのメンバーをどうやって選んだか、と問われた原氏は「4番バッターだからとか、エースピッチャーだから、ということで選んだのではない。柱となるところはもちろん大事だけれども、それを支える人がいて、労をいとわぬ人がいて、それで一つのチームとして成り立つんだ」と答えたという。

組織の隅々までの目配りは、学生はもちろん、同じく日本代表監督を務めたこともある山下氏の心の琴線に触れたようだ。原氏の監督術の土台となっている思想をうかがわせる話だった。

60歳となった原氏がどんな采配をみせるか。大学の先生も悪くないが、原氏にはユニホーム姿が似合うし、ましてや古巣の窮地。やはりフィールドの上で、手腕を発揮してもらわねばなるまい。

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