コーン前NEC委員長、フィンテック企業顧問に
【ニューヨーク=大塚節雄】米国家経済会議(NEC)前委員長のゲーリー・コーン氏がフィンテック企業の顧問に就いた。就任先は、ブロックチェーン(分散型台帳)の技術を使って信用情報を共有する仕組みづくりに取り組む「スプリング・ラボ」というスタートアップ企業。同社が12日に発表した。
コーン氏は米投資銀行大手ゴールドマン・サックスの社長兼最高執行責任者(COO)から政権幹部に転じたが、トランプ大統領との路線対立が指摘され、今年3月に辞任した。
コーン氏は「ブロックチェーンの技術には何年も前からとても興味があった」とコメント。「金融サービス業を中心に深遠な結果をもたらすようなネットワークを発展させようとしている」と同社に期待を寄せた。金融業での経験を生かし、同社の事業に助言していくとみられる。
米大手金融が金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックへの対応を迫られるなか、コーン氏の「新天地」での動向に関心が集まりそうだ。