東芝メモリ会長にインテル出身スミス氏 海外営業強化
米ベインキャピタルなど日米韓連合の傘下に入った東芝メモリは11日、10月1日付でステイシー・スミス氏(55)が会長に就任したと発表した。スミス氏は米半導体大手インテルで上級副社長などを務めた経験を持つ。3年後をめどとする東芝メモリの新規株式公開に向け、課題だった海外営業力の強化を担う。
代表権は引き続き成毛康雄社長が単独で持つ。東芝メモリは6月に東芝から独立。取締役会は成毛氏に加え、ベインから杉本勇次日本代表ら3人、9.9%を出資するHOYAから鈴木洋最高経営責任者(CEO)の計5人で構成されていた。今回スミス氏が加わる。
東芝メモリが手掛ける半導体メモリーはスマートフォンに加え、米中の大手クラウド事業者に主要顧客が拡大している。スミス氏がインテル時代に培った人脈を生かし、海外顧客への営業体制を強化する。
スミス氏は1988年にインテル入社。最高財務責任者(CFO)や上級副社長を歴任し、18年に退任した。現在は米CAD(コンピューターによる設計)大手オートデスクや、米金融スタートアップのメトロマイルの取締役を務めており、当面兼務する。