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川崎と広島、僅差のJ1優勝争い スリル呼ぶ終盤

サッカージャーナリスト 大住良之

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台風の影響で3試合が未消化なものの、9月末時点で全34節のうち28節を終えたJリーグ。J1優勝争いは川崎と広島の2チームに絞られた。ともに17勝5分け6敗の勝ち点56。得失点差でわずかに上回る川崎が首位。3位鹿島以下は勝ち点で10以上の大差をつけられ、逆転は極めて困難だ。

ワールドカップによる約2カ月間の中断前の15節で12勝1分け2敗、勝ち点37を挙げた広島の強さには、誰もが驚いた。2017年は攻撃陣の不調で極度の不振に陥り、シーズン半ばで森保一監督が退任。スウェーデン人のヤン・ヨンソン監督に交代したものの成績が伸びず、最終的に勝ち点33、かろうじて16位での残留だった。

今季は城福浩監督が就任。しかしタイ代表FWティーラシンのほかは大きな補強もなく、今季の躍進を予想した人はほとんどいなかっただろう。

だがシーズンが始まると堅固な守備と攻撃に出たときの決断力に富んだプレーで開幕から3月末まで4勝1分け。勝利はすべて1点差だった。そして前年の半ばにG大阪から移籍したブラジル人FWパトリックが第5節から得点を量産するようになると独走が始まった。

城福監督は4-4-2システムを採用、「4-4」の堅固なブロックを武器に、中断前の15試合のうち10試合が無失点だった。そのなかで目立ったのは、城福監督が甲府で指揮を執っていた時代にプロ契約したMF稲垣祥だ。17年に広島に移籍していたこの選手を城福監督は開幕からベテランのMF青山敏弘と並べてボランチに起用。稲垣―青山ラインの強さが快進撃を支えた。

一方の川崎は、リーグ前半はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)とのかけもちで苦しんだ。5月上旬には浦和とFC東京にホームで連敗。順位も5位に落ち、首位広島との勝ち点差は「13」と今季最大となった。

7月中旬のリーグ再開後、川崎は徐々に順位を上げ、8月15日の第22節終了時には勝ち点を40に伸ばして2位に上がったが、それでも首位広島との差は9あった(ただし川崎は1試合少なかった)。

川崎は中断期間中にMFエドゥアルド・ネットが名古屋に移籍。レギュラーとして中盤を支えてきたエドゥアルド・ネットの移籍は大きかったが、流通経済大出身の新人MF守田英正がすぐにその穴を埋めた。そしてこの守田が日本代表のデビュー戦で負傷すると、今年湘南から移籍したMF下田北斗が代わって中盤を支えた。

ボランチの大島僚太を軸に、前線にMF家長昭博、MF中村憲剛、MF阿部浩之、そしてワントップにFW小林悠が並び、右からDFエウシーニョ、左からはDF車屋紳太郎が攻め上がる川崎の攻撃力は間違いなくJリーグでナンバーワンだ。多彩なパスワークで試合を支配する力は、初優勝を飾った前年に勝るとも劣らない。

川崎が2位に上がった直後の第23節(8月19日)、広島で両チームが激突する。ともにほぼフルメンバー。予想通り川崎がボールを支配し、堅固なブロックでそれを阻んだ広島が鋭い攻撃を繰り出す展開。56分に人数をかけて右サイドを崩した広島がパトリックのヘディングシュートで先制。しかし63分、川崎は鮮やかなパスワークで右サイドをエウシーニョが突破、低いクロスに小林がとびこんで合わせ、同点とする。そして77分には、川崎MF家長のクロスを止めようとした広島DF千葉和彦の左腕にボールが当たってPK。これを小林が決めて2-1と逆転した川崎が大きな勝利を収めた。

この試合の後半追加タイム、広島は相手ペナルティーエリアに7人もの選手が入る猛攻を仕掛け、右からのクロスに反応したパトリックのダイビングヘッドがわずかにゴール左に外れるというシーンがあった。パトリックはヘディングの直前に引っぱられてプレーできなかったと抗議したが認められなかった。もしこれがPKと判定され、2-2の引き分けに終わっていれば、広島が優勝に向け大きく前進していた可能性が高い。

9月に入って鹿島に3-1で快勝した広島だったが、その後鳥栖に0-1、FC東京に1-1、そしてG大阪に0-1と3試合で勝ち点1にとどまったことで川崎に追いつかれ、5カ月半、23節にわたって保っていた首位の座を明け渡すことになる。

広島が鳥栖に敗れた日、川崎はホームで札幌に7-0で大勝し、引き離されていた得失点差でほぼ並んだ。その翌週、ホームの等々力陸上競技場に名古屋を迎えた川崎には「王者の風格」があった。鬼木達監督は試合前にあえて「優勝」を意識させ、そのために必要なプレーを求めた。

前節長崎に足をすくわれたとはいえ、8月から怒濤(どとう)の7連勝を飾った名古屋も決して悪い出来ではなかった。しかし川崎はキックオフから試合終了まで最前線からのプレスを緩めず、3-1で快勝した。そこには、王者としての自信と連覇への「志」が感じられた。そして延期されていた湘南戦は引き分けに終わったものの、9月29日、長崎を2-1で下して待望の首位に立った。

勢いからいえば、川崎の優勝が濃厚にみえる。心身両面で充実しており、この後大きく崩れる要素はみえない。

しかし広島も死んだわけではない。このチームの今季の強さは、メンタルの強さにある。苦しい試合を耐えて勝利に持ち込み、完敗を喫しても引きずらず、必ず次の試合で広島らしい試合をして勝利をつかんできた。「連敗」がないのが、メンタルの強さの証しだ。

このまま川崎が独走態勢に入るとは思えない。広島が粘ってくらいつき、川崎が少しでもスキを見せれば再び逆転する――。18年のJリーグ終盤は、そんなスリリングな展開になるのではないか。

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