石井国交相留任固まる、公明幹事長は斉藤氏
国対委員長に高木氏
公明党の幹事長に斉藤鉄夫幹事長代行が昇格する人事が内定した。10月2日の内閣改造で同党の石井啓一国土交通相の留任も固まった。大口善徳国会対策委員長は交代し、後任に高木陽介幹事長代理が就く。斉藤氏が兼任していた選挙対策委員長には佐藤茂樹選対委員長代理を起用する。
山口那津男代表の6選を承認する30日の党大会で、幹事長などの党執行部人事を決める。2019年の統一地方選や参院選に向けて選挙態勢を刷新する狙いだ。選挙を含めて党務に精通する斉藤氏の調整力に期待した。井上義久幹事長は筆頭副代表に就任、石田祝稔政調会長は続投する。
斉藤氏は衆院当選9回で66歳。環境相や政調会長を経て10年から幹事長代行として井上氏を支えてきた。自民党や野党の人脈も広い。
山口代表と井上幹事長のコンビは野党に転落した09年から続いていた。公明党は17年衆院選で苦戦し、19年参院選などへ危機感がある。山口氏や支持母体、創価学会から信頼が厚い斉藤氏の登用で党務を強化する。
幹事長交代で執行部に新風を入れる半面、新体制でも衆目の一致する山口氏の後継者がいない現状は続く。
党内には政調会長を経て15年から国交相を務める石井氏を「ポスト山口」を見据えて再び党執行部に戻すとの観測があったものの、その通りにはならなかった。