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西武・栗山選手手記 「松井さんの背中に学んだ」

10年ぶりリーグ制覇

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 強力打線で首位を走ってきた西武が30日、歓喜のときを迎えた。2008年以来、10年ぶり22度目(西鉄時代を含む)のリーグ優勝。西武ひと筋17年、ここぞの一振りで勝利に貢献してきた栗山巧選手(35)に、悲願達成までの思いを寄せてもらった。

08年に日本一になってから、10年、12年と優勝するチャンスがありました。それを逃してからはAクラスにも入れない悔しいシーズンが続き、何とかもう一度優勝したい、という一念でやってきました。

ゲーム決める一打を打とう

毎日試合に出る立場ではなくなった今、僕が意識したのは、ゲームを決める一打を打とうということです。9月15日からの2位ソフトバンクとの直接対決3連戦の初戦、千賀滉大君から打ったタイムリー(初回2点打)、第3戦の満塁本塁打(ミランダ投手から、初回に先制)は大事なところで打てたという点で、自分でも記憶に残る一打になると思います。

今年はシーズンを通しての投手との駆け引きを考えるようになりました。終盤のペナントレースの勝負どころで、自分の持てるだけの勝負手を打てるようにしたい。そのためにどうするかと、シーズンが始まってから意識して対戦を重ねてきたことが、いい結果につながったのかもしれません。

その場その場での自分の役目も、より強く意識するようになりました。僕がスタメンでいくときには、たくさん点を取りたいときですから、その期待に応えないといけません。自分の出番を増やすためにも、勝負どころで打たなくては、と思ってやってきました。

同期のおかわり(中村剛也選手)とともに、勝利に貢献できたのもうれしいことです。01年のドラフトで、ともに指名されて入団しました。僕が満塁ホームランを打った9月17日の試合で、彼も3ラン。一緒にお立ち台に立ったときは、一緒にやってきてよかったな、という思いがこみ上げてきました。

正直なところ、今まで頻繁に言葉を交わしたりとか、2人の間にきずなみたいなものがあったかといわれたら、なかったかもしれません。でも、同じように関西出身(栗山選手=兵庫・育英、中村選手=大阪桐蔭)で、高卒入団で、17年間一緒にやってきて、このごろは何か通じるものが出てきたのかもしれません。

彼は試合の流れとかに関係なく、ポンとホームランを打ちます。同じ打者として「あんなに簡単に打ちやがって」と複雑な気持ちになることもありますが、あの技術の高さや、彼が持っている独自の「ゾーン」とかは本当に勉強になります。あの技術を盗めるものなら盗んでみたいと思います。もしかしたら、僕でもおかわりみたいに打てるかな、と。無理だと思われるかもしれませんが、それはやってみないとわかりません。何事も最初から可能性を否定してはいけない、というのが僕のスタンスです。

今季限りで現役を引退されますが、大先輩の松井稼頭央さんがチームに帰ってこられたのも、僕にとっては大きなことでした。昨年まで、バッティングについてはおかわりと話をするくらいで、先輩に何かを聞くということはありませんでした。稼頭央さんは何でもお手本になってくれますし、話を聞くこともできました。

何歳になっても変わらない

一番勉強になったのは、試合に出るかどうかにかかわらず、日ごろの練習や試合への入り方が、全く変わらないことです。今の自分にとっても大事なことです。

キャンプの練習も忘れられません。ある日、全体練習が終わったあとのマシン打撃で、たまたま稼頭央さんと一緒になりました。30分、1時間と時間がすぎ、自分も、だいぶきつくなってきました。

稼頭央さんはまだ打っているな、そうはいっても稼頭央さんの方が先に終わるだろうなと思いながら打っていたのですが、これが終わりません。稼頭央さんは何も意識されていなかったと思いますが、こちらとしては若い自分が先にやめるわけにはいかない、という気持ちになります。結局1時間半くらい続いたでしょうか。あのときは死ぬかと思いました。もう絶対、稼頭央さんとは一緒に打たないと思ったくらいですが、その背中に僕は教えられたのです。何歳になっても、どんなベテランになっても、やることは変わらないんだということを。

稼頭央さんは常にバッティングのことを考えています。ティーバッティングのときも、フリーバッティングのときも、常に考えながら打っているのです。稼頭央さんがあれだけ考えているなら、僕が考えても、考えすぎということはないのだなと思いました。

僕はバッティングは考えすぎたらあかん、と思ったときもありました。来たボールに対して、バーンとシンプルにいったらいいんじゃないかと思っていたのですが、いや、実はそうじゃない、バッティングは考え続けてやるものなんだ、と稼頭央さんをみて思いました。

バッティングの行き着く先は、ベース板の上を通る甘い球を振り切るということです。最終的にはそれしかないのですが、そこに至るまでには考えても考えすぎるということはないのです。

若い人たちを引っ張ったといわれるのですが、そんなことはありません。むしろ僕が引っ張られたのかもしれません。山川(穂高選手)や森(友哉選手)ら、若い選手が本当によく練習しています。そして、練習をしたら、しただけの結果が出るんだな、ということをどんどん伸びる彼らの姿に改めて学ばせてもらっています。

僕も35歳になりましたが、自分も今からでも遅くないなと思います。僕も今から練習を積み重ねて、できるだけのことをしたら、結果を出せるんじゃないかと思えます。だから若手がとても頼もしくみえるのです。

「見られている」改めて意識

今年はチーム全員で、粘り強い戦いができました。大量リードされると、さすがに腹の底から「まだいけるぞ」とは思えないこともあります。それでも誰かが1本打って塁に出ると、雰囲気が変わってきて、ポンポンとつながることがありました。するとだんだん「ほんまにいけるんちゃうか」となってくるのです。相手も同じプロですし、中継ぎ、抑えは球速が150キロを超える球を投げてきます。普通に考えたら、ひっくり返すのは無理ですが、必死にやっているうちに「ほんまにいけるんちゃうか」「おお、あいつほんまにいきよった」となった試合が、何度もありました。それが今年の強さだったと思います。

僕らが反撃し始めたときに、メットライフドームのお客さんのムードがガラっと変わるのが、手に取るようにわかりました。1本出ると「ライオンズ、いけるんちゃうか」という目でみてくれるので、こちらも乗せられました。相手がプレッシャーを感じているのが、ありありとわかりました。

この「見られている」という感じが、僕たちにとってどれだけ大事なことか、改めて意識させてもらったシーズンになりました。プロ冥利に尽きると思います。クライマックスシリーズ、その先の日本シリーズと、ファンのみなさんと一体になって、勝ち抜きたいと思います。

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