南北首脳、白頭山を訪問 北朝鮮の「聖地」
【ソウル=山田健一】北朝鮮を訪問中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は20日午前、中朝境界にある「白頭山(ペクトゥサン、標高2744メートル)」に登った。韓国の大統領が白頭山を訪ねるのは初めてとみられる。昼食をとった後、同日午後にソウルに戻る。
韓国大統領府によると、文氏は同日午前7時17分ごろ、平壌の順安空港から空路で白頭山近郊にある三池淵空港に移動。先発していた金正恩氏と合流し、8時30分ごろ車に乗って目的地に向かった。両首脳は10時10分前に最高峰の将軍峰に到着し、周囲を散策した。
白頭山は朝鮮民族の建国神話の発祥地とされる。北朝鮮では、山麓一帯の密林で故金日成主席が抗日パルチザン闘争を繰り広げた「聖地」に位置づけられている。南北が共闘しやすい日本を巡る歴史問題を念頭に置き、団結を強化する狙いとみられる。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。