金正恩氏「どんな逆風も怖くない」 高揚感は乏しく
【ソウル=恩地洋介】「どんな逆風も怖くない」。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は19日の記者会見で、融和姿勢を強調する一方で、膠着する米朝協議を念頭に強気の一面ものぞかせた。「世界は分断の苦痛と不幸を経験してきた我が民族が、どのように自らの未来を切り開くのか目の当たりにするだろう」と、米国主導の非核化を否定するかのような発言もした。
会談後に合意文書「9月平壌共同宣言」に署名した南北首脳は、互いに笑みを浮かべ成果を誇示するように何度も握手を交わした。しかし会談も3回目となり、今回は時折険しい表情を見せるなど、4月に板門店で共に軍事境界線を乗り越えたときのような高揚感は乏しかった。