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右肘手術か回避か エンゼルス大谷の選択は…

スポーツライター 丹羽政善

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どこからブルペンを見ようかと、左中間からセンター方向を眺めていた。

米大リーグ、レンジャーズの本拠地グローブライフ・パークのセンターには、バックスクリーン代わりの芝生の坂の上にバーがある。そこからなら左中間にあるビジター用のブルペン全体が見渡せる。少々距離があるが、そこがベストか。

そうこう考えているうちに、時計の針が午後5時を指そうとしていた。そろそろ大谷翔平(エンゼルス)が、フィールドに出てきてもおかしくない。予定ならその日は、ブルペンで軽く投げることになっていた。

88日ぶりのメジャー登板を果たしたのは、その3日前――9月2日(日本時間3日)のこと。

初回に球速が99マイル(約159キロ)をマークするなどしたが、腰に張りを覚え、二回にセンターへ抜けようかという打球を素手で取りにいって、右手薬指を負傷。復帰登板はそうしたアクシデントに加え、予定していた球数(50~60球)に達したこともあり、三回1死であっけなく幕となった。

だが大谷はその2日後には外野でキャッチボールを行っており、腰の張りなどの影響は見られない。その日の記者会見でもマイク・ソーシア監督が「9日の先発は問題ないだろう」と楽観的に話していた。

「チームドクター、手術を勧める」

果たして、復帰して2度目の登板が予定通りかどうかは、そのブルペンが一つの目安になるはずだった。だが、不意に現れたチーム広報が近くにいたメディアを集めると、こう告げた。

「大谷翔平は今朝、磁気共鳴画像装置(MRI)検査を受けたところ、右肘の靱帯に新たな損傷が認められた。チームドクターからは手術を勧められている」

えっ!?

その瞬間、9日の先発どころか、大谷が今季、再びマウンドに上がる可能性が消滅した。

登板直後から右肘の張りが引かなかったという。

大谷は登板翌日、「試合のレベルなんで多少張りはある」と話し、それを通常の登板翌日の張りと理解していたが、それが2日たっても抜けない。念のため近くの医療機関で検査を受けると、別の損傷が発覚。チームドクターに画像を転送すると、「手術やむなし」の診断が下った。

手術とはもちろん、復帰まで1年以上を要するとされる靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)のこと。今オフに手術に踏み切れば、来季の登板も絶望的となる。

復帰登板の三回、初回と比べればフォーシーム・ファストボールの球速が平均で10キロ近くも落ち、腰の張りや指のけがでは説明できないとの指摘は少なくなかった。よって、「ひょっとしたら」という捉え方もあったが、その懸念が現実となった。

そういう状況で、その日も大谷がスタメンに名を連ねたことに、米メディアは顔を見合わせるほど。しかも試合では4打数4安打、2本塁打、3打点、4得点、1盗塁の活躍を見せたのだから二重、三重の驚きをもたらした。

その後も出場を続けている大谷は故障発覚後の10試合で、37打数15安打(4割5厘)、4本塁打、11打点、10得点、3盗塁と活躍しているのだから、エリック・ヒンスキー打撃コーチが「打撃に靱帯は必要なのか」と首をひねるのも無理はなかった。

さて、そんな日々を見ていると、靱帯損傷のことを忘れそうだが、チームドクターの所見に変更はない。

遠征先から本拠地のアナハイムに戻った10日、大谷はビリー・エプラー・ゼネラルマネジャー(GM)と話し合い、トミー・ジョン手術をする場合の詳細や、他の選択肢について説明を受けた。

手術しても消えないリスク

突き詰めれば手術をするのか、回避かだが、それぞれにどんなシナリオがあるのか。

手術を受けるとしたら、すでに触れたように来季、投手としてマウンドには立てない。復帰は2020年の開幕だ。この点に議論の余地はないが、その場合、打者としての出場にどう影響するのか。

仮にシーズン終了直後に手術を受けるなら、来季の開幕に指名打者として出場できる可能性は高い。しかし、結論が11月や12月にずれ込むなら、来季の開幕は絶望的だ。

では、手術を受けずに保存療法で復帰を目指すとしたら?

指名打者としては、来季開幕から出場可能だろう。今の段階で制限なくフル出場しているのである。

が、投手としての復帰に際しては、チームドクターの許可が必要になってくる。ただ、そのチームドクターが現時点では手術を勧めているのだから、状況は複雑だ。保存療法では投手復帰は難しい、と言っているのに等しい。

ただもちろん、セカンドオピニオン、サードオピニオンを求める中で、別の選択肢が提示される可能性もある。

それはなにか。

フォームを見直すことで手術を回避することは可能なのか、あるいは100マイルを捨てるのか。

もちろん、トミー・ジョン手術をした場合のリスクについても、検討が必要。米スポーツ専門局ESPNの調査(15年4月実施、1999~11年に同手術を受けた投手が対象)によれば、80%の投手が手術後にメジャー復帰を果たしている。だが、年間10試合以上を投げたケースとなると、その確率は67%にまで落ちる。

復帰しても、別の箇所の故障に悩まされることもある。

大谷はそうしたことも踏まえた上で、どんな決断を下すのか。10日の時点で「近いうちに」と話した後、大谷は沈黙を守っている。

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