2008年9月30日 日経平均急落、3年3カ月ぶり安値に
リーマン・ショックダイアリー(26) This Day In 2008
米国株の暴落から一夜明け、2008年9月30日の東京市場は大荒れとなった。日経平均株価は一時、前日比600円近い下げとなり、終値は1万1259円と約3年3カ月ぶりの安値に沈んだ。
リーマン・ブラザーズの破綻以降、金融システムが比較的安定している日本は資金の逃避先と目され、対ドル、対ユーロで円は急伸していた。この日も1日で3円近く円高・ドル安が進み、円相場は1ドル=103円台まで押し上げられた。世界的な銀行株下落に連動して金融株が売られ、円高による業績悪化懸念が自動車や電機など輸出関連株の売りを呼んだ。投資マネーが萎縮するリスクオフ局面で、円高と株安が連鎖する東京市場の弱みがはっきりと表れつつあった。
マーケットの混乱の震源地は、引き続きドルの銀行間取引市場だった。金融安定化法案の想定外の否決で、米政府の危機対応能力に対する信頼感は地に落ちた。頼みの綱は議会に縛られない機動性を持つ各国中央銀行だったが、連日の大量資金供給にも関わらず、ドルの短期金利は高止まりしたままだった。金融機関の資金繰り懸念が不安心理を増幅し、さらにマーケットの緊張が高まるという悪循環に、出口は見えなかった。