クラスター、VRライブ拡充へ4億円調達
コンテンツ内製や技術者増に
仮想現実(VR)サービスのスタートアップ企業、クラスター(東京・品川)は12日、KDDIなど3社から4億円を資金調達したと発表した。VRライブのインターネット中継サービスを強化するため、技術者の採用などに充てる。VRライブのチケット販売など3年で関連取扱高を1000億円規模に増やす。
KDDIのほか、スタートアップ支援のXTech(クロステック、同・中央)、グローバル・ブレイン(同・渋谷)が第三者割当増資を引き受けた。クラスターは3D(3次元)キャラクター「バーチャルユーチューバー(Vチューバー)」らがVR空間で交流したり、音楽をライブ演奏したりするサービス「クラスター」を運営している。利用者はVR端末を使ってネット経由で視聴・参加する。
8月末には、人気Vチューバーの「輝夜月」さんのVRライブをクラスター上で実施し、有料のチケット数百枚を完売した。VRライブのステージなどのコンテンツ制作は外部委託しているが、今回の資金調達で自社開発する体制を整える。エンジニアも増やす。
クラスターの加藤直人最高経営責任者(CEO)は「将来は音楽コンサート市場の5%をVRライブで請け負っていきたい」と話す。採用実績を積み上げ、信頼性の高いVRライブプラットフォーム(基盤)ビジネスを展開する。