検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

以前は違った? 「競馬開催は土・日」

詳しくはこちら

中央競馬は15日から17日まで阪神、中山両競馬場で3日間連続開催されます。土・日曜日の開催が基本ですが、月曜日や金曜日が祝日の場合、3日間開催もあるのが近年の流れです。今回はその変則開催に主なスポットを当てて、これまで中央競馬がどのような開催日程の変遷をたどってきたのかをみていきます。

中央競馬の日取りは現在の競馬法施行規則第2条の2(1)で、「日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日又は1月5日から同月7日までの日のいずれかの日からなる」と定められています。今年は1、2、9、10月に祝日を含めた3日間開催が設定されています。3日間開催にもいろいろなパターンがあり、2カ所の競馬場で3日連続開催する形と、3カ所の競馬場がそれぞれ2日開催しながら計3日間を終えるもの(今年2月の例では京都で土・日曜日、東京で日・月曜日、小倉で土・月曜日で開催)が主です。

長く続いた「春の天皇賞は4月29日」

3日間開催はファンの間でもすっかり定着していると思います。しかし、「正月以外にこれだけいろいろな時期に3日間開催をやるようになったのは最近のことではないか」と思われるファンも多いのではないでしょうか。実は筆者もその一人です。しかし、歴史をひもといてみると、意外な事実がみえてきますし、なぜそのように思ったかの理由もわかるような気がしました。

今回、調査にあたって特別に、日本中央競馬会(JRA)番組企画室が発行する「競馬便覧(平成30=2018=年版・部外秘)」を見せていただきました。ここでは、JRAが発足した1954年から今年まで全ての開催終了日程が閲覧できます。驚くことに、54年から70年あたりまでは、元日以外の祝日に必ず競馬が開催されていたのがわかります。3日間開催は当たり前で火、水、木曜日のいずれかに祝日が当たれば、うち1日を開催に充てていました。従って、飛び石的に開催が行われることもたびたびあり、特に4月末から5月初めにかけての祝日が多い週はまさに変則的でした。顕著な例は60年で、4月29日(祝・金)から5月1日(日)が3日連続開催で、1日置いて3日(祝・火)に単独開催、また1日置いて5日(祝・木)に単独開催となっていました。

一方で、大レースを特定の祝日に行う傾向もありました。54、55年は秋の中山大障害が11月3日(文化の日)、菊花賞は11月23日(勤労感謝の日)でした。54年に限れば桜花賞も4月29日(天皇誕生日・現在は昭和の日)に組まれました(実際は私鉄ストで翌日に施行)。それ以前の記録が載ったJRA発行の「中央競馬 全重賞競走成績集(非売品)」によると、菊花賞は52年から4年連続で11月23日に行われています。つまり、曜日に関係なく施行されたので、54年は桜花賞が金曜日、中山大障害は水曜日、菊花賞は火曜日に開催されました。56年以降になるとその傾向も消えていきますが、春の天皇賞だけは4月29日で固定されていた時期が長く続きました。57~71年の15年間、73年、そして75~90年までの16年連続でこの日に行われました。やはり天皇誕生日に天皇賞を開催する意義が重視されていたことがわかります。しかし、今やG1競走はほとんどが日曜日に行われるという固定観念がある筆者の頭からすると、不思議な感覚に陥ってしまいます。

しかし、69年から少しずつ流れが変わってきます。元日以外の祝日でも競馬が開催されない日が増えていくのです。69年から72年まではいずれも2日、翌年はゼロですが、74年は4日、75年が5日、76年は6日、77年は8日と、70年代後半以降の日程表は、正月の変則開催や春の天皇賞など一部の例外を除き、土・日曜日開催に落ち着いていることがわかります。平成に入ると、3日間連続や1日のみの開催が全くない年の方が多くなります。92年、93年、94年、98年、99年、2000年が該当します。つまり、現在競馬を見ているベテランから中堅の年代のファンには、3日間開催などの変則開催にあまりなじみがないのではないかという推測も間違いではないのかもしれません。94年から競馬を見始めた筆者は、競馬は土・日曜日に開催するものだという固定観念が今も抜けずにいます。

少し話は変わりますが、新年の開幕日も時代によって移り変わっています。54年から68年までは1月3日、69年から73年までは1月4日、74年から06年までは1月5日でした。33年もの間、5日スタートが続いたことを考えると、中央競馬の始まりは5日というイメージを持たれているファンは多いと思います。いずれにせよ、新年は曜日に関係なく特定の日に始めることから、どうしても1月は変則開催になりやすい点も、自然とファンの間の共通認識になっているのではないでしょうか。

変則開催、01年以降に増加傾向

閑話休題。01年以降は、土・日曜日のみの開催が基本という形を維持しつつも再び変則開催が増えていきます。01年は1月5日開幕で翌日から土・日・祝日と続いたため、記録が残る範囲では史上最多の4日連続開催となりました。同年5月には5月5日(祝・土)を飛ばして、前後の金・日曜日に開催を行ったこともあります。一方、今やおなじみになった9月の3日間開催が始まったのは04年からです。その後、3月や10月、11月、12月などに3日開催を組む例が増えます。個人的に驚いたのが、12年12月22日(土)から24日(月)に行われた3日間開催です。有馬記念を中日の日曜に配置したのです。有馬記念が最終日に行われないのは79年以来、33年ぶりでした。当時は中山で仕事をしていたのですが、大歓声に包まれた有馬記念とは対照的に、翌日に穏やかな空気が流れていたのをよく覚えています。

しかし、79年以前を見れば、有馬記念後にもう一節競馬が開催された年がほとんどで、最終日に有馬記念を置かないのが慣例になっていました。祝日開催の増減も、祝日がかき入れ時の地方競馬とJRAの関係の変化が、変遷の理由になっていました。このように、不動のもののように思われる開催日程の"常識"も、それぞれの時代の様々な事情の産物であることがよくわかります。その点では、3日間開催の増加や昨年、今年の有馬記念後の12月28日単独開催は原点回帰とも、近年まれに見る新たな動きともいえます。来年の開催日程は10月22日に発表されます。次はどんなサプライズがあるか。楽しみでもあり緊張の一瞬でもあります。

(ラジオNIKKEIアナウンサー 米田元気)

 各アナウンサーが出演、ラジオNIKKEIの競馬番組はこちらでチェック! http://www.radionikkei.jp/keibaradio2/

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

関連キーワード

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_