日本と中国、なぜいま改善? 3つのポイント
安倍晋三首相は12日、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との会談で、10月の訪中に向けて調整することで一致しました。日中関係は改善に向けた動きが進んでいます。なぜでしょうか。
(1)米中の貿易摩擦
中国が日本との関係改善に前向きなのは、米国との貿易摩擦が激しくなっている背景があります。対米関係が難しくなっているため、ほかの国との協力を強めようと、日本にも働きかけています。
(2)経済界に商機
安倍首相にとっては中国での商機を探る経済界の要望に応えて日中関係を前に進める狙いもあります。習氏肝煎りの経済圏構想「一帯一路」にも協力する姿勢を示しています。
(3)尖閣・歴史なお対立
今年は日中平和友好条約の締結・発効から40周年の節目で、協調を前面に出した両首脳ですが、沖縄県の尖閣諸島や歴史認識をめぐる対立は解決していません。長期的に日中関係が安定軌道に乗るかは分かりません。