NTT、調達専門会社設立を正式発表 コスト削減狙う
NTTは12日、パソコンやサーバーなどの資材をグループ一体で調達するための専門会社を設立すると正式発表した。グループ全体の調達をとりまとめて発注量を増やし、納入元への値引き交渉力を高める。
新会社「NTTグローバルソーシング」は、秋に設立予定のグローバル中間持ち株会社「NTT」の100%子会社となる。11月に米国に設立する。社長には米NTTデータサービシーズのシニア・バイス・プレジデントのマーク・ラネーベ氏が就任予定だ。
新会社はNTTコミュニケーションズ(NTTコム)やNTTデータ、NTTドコモ、南アフリカのディメンション・データなど、国内外のグループ会社が購入する大量のパソコンやサーバー、通信機器、ソフトウエア製品などをとりまとめ、納入元と一元的に価格交渉。納入元と調達価格の包括契約を結ぶ。従来はグループ会社が個別に価格交渉するケースが多く、グループ全体の調達量の規模の強みを生かせていなかった。
実際の調達や保守サポート契約はグループ各社が行う。1999年のNTT再編時の方針から、新会社による調達対象にNTT持ち株会社とNTT東日本、NTT西日本は含まない。
米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)や米シスコシステムズ、米マイクロソフトなど有力IT企業と直接交渉する利点も見込む。