三好不動産、宿泊事業に参入 米エアビーと提携
三好不動産(福岡市)と傘下のミヨシアセットマネジメント(同)は10日、米エアビーアンドビーと包括業務提携を結び、宿泊事業に参入すると発表した。民泊仲介サイト世界最大手であるエアビー社の顧客基盤や知見を生かして、インバウンド(訪日外国人)を取り込む。三好不動産は2020年末までに同事業で10億円の売上高を目指す。
まず10月に、博多駅周辺にホテルを開く。客室数は38室で、宿泊料金は1泊1室8500円から1万1千円を見込む。内装などにエアビー社の意見を参考にするほか、同社のサイトを通じて宿泊の予約ができるようにする。福岡市を中心に年内に50室を開き、20年末までに500室を稼働させる。
「(福岡市では)空室率が20%程といわれており、空き家対策や地域活性化の観点から取り組みを進める」(エアビー日本法人の長田英知執行役員)。当初は旅館業法に基づくホテルや簡易宿所などでの事業化を進めるが、法整備の状況などを踏まえて民泊物件の運営も検討する。
不動産サービス大手CBRE(東京・千代田)によると、福岡市では20年までに16年末比でおよそ6千の客室が開業し、客室数は計約2万5千室に達する見込み。三好不動産の三好修社長は「訪日客は家族で泊まれる安い部屋を求めている。そうした要望を捉えてエアビー社と対応していけば、十分にやっていける」と指摘する。