総裁選の推薦人 首相「地方票」意識、石破氏「広がり」強調
7日に告示された自民党総裁選で、安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長の両陣営がそれぞれ20人の推薦人を公表し、党総裁選管理委員会に届け出た。
首相の陣営は、首相を支持する各派閥からバランス良く推薦人を起用した。党内基盤の堅さを印象づける狙いだ。
議員票では首相が約8割を固めたとみられるが、党員・党友票はなお争奪戦になっている。推薦人に参院議員から日本医師会を支持母体とする羽生田俊氏や元全国郵便局長会会長の柘植芳文氏らを入れたのは、地方の業界団体票を意識したものだ。日本遺族会会長の水落敏栄氏も入れて保守層にも配慮した。
石破氏の陣営は自派閥議員を11人に抑え、竹下派から5人、無派閥議員も4人を入れた。議員票で劣勢ながらも党内での支持の広がりを強調したいとの思惑がにじむ。
石破氏を支持する竹下派の参院議員からは、陣営の選対本部長を務める尾辻秀久氏や青木幹雄元党参院議員会長の長男、青木一彦氏らが入った。無派閥では首相に批判的な村上誠一郎衆院議員らが名を連ねた。