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大規模太陽光、入札制足踏み

2回目落札ゼロ、コスト低減進まず

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太陽光発電のコストを下げるために2017年度に導入された国の「入札制度」が停滞している。大規模太陽光発電所(メガソーラー)を新設する事業者は、入札に参加して電気を買い取ってもらう価格を決める。しかし、今夏の入札では経産省が買い取り価格を低く設定し、落札者は初めてゼロになった。再生エネルギー普及のカギとなる「低コスト化」は足踏みする恐れがある。

政府は太陽光発電など再生可能エネルギーの普及を狙い、12年に固定価格買い取り制度(FIT)を導入した。火力や水力よりも高コストな再生エネを普及させるためにあえて高価格で買う優遇制度だ。再生エネの普及はある程度進んだものの、コストが下がらない問題が顕在化した。高く買った分はそのまま電力料金に転嫁されるためだ。

企業や家庭の負担感を懸念した経産省は、まず2千キロワット以上のメガソーラーに限って17年度から競争原理が働く入札制度を導入した。メガソーラーを新設する事業者は希望する売電価格を入札で示し、価格が低ければ落札できる。2千キロワット未満の新規太陽光発電所は今もFITの対象で、一律に固定価格で買い取ってもらえる。

17年秋の第1回入札では1キロワット時17円20銭での落札が出るなど、16年度のFITで決まっていた24円よりも安価な売電があった。ただ、経産省が設定した上限価格(21円)ちょうどでの落札も数件あったことから、今夏の2回目からは結果が出るまで上限価格を伏せることにした。

入札を担った低炭素投資促進機構によると、今回の上限価格は15円50銭だった。事業者から9件の入札があったものの、最も低い価格でも16円47銭で、落札の条件を満たさなかった。落札が進まないと太陽光発電のコストが下がりにくくなる。

経産省の担当者は15円50銭の上限価格について「挑戦的だが採算は十分とれる水準」とみる。同省の調査ではメガソーラーを含む事業用太陽光発電で、10円未満でも採算がとれる案件が100件以上あるからだ。だが入札に参加した事業者からは「ここまで経産省が価格を下げてくるのは想定外」との声があった。18年度下半期に3回目を実施する。

入札が不調に終わった背景にはゴルフ場跡地などメガソーラーに適した場所の開発が一巡し、新設用地の確保が難しくなったことがある。新規の大型案件では100人単位の地権者から土地を買い集めることがあり、買収交渉が難航する例も多い。第1回入札で落札したHINA(千葉市)は「現在進めている案件は土地取得などに時間がかかるため、次回以降に入札する予定」という。

入札参加に高額な保証金を求められたり、電力大手が持つ送電網の空き容量が少なかったりする影響もある。系統に接続する費用は発電事業者が負担するが、その費用が上がっているという。

FITは開始直後の買い取り価格が40円で、これが20年続く。こうした時期に発電を始めた事業者にすれば「あえて買い取り価格の低い入札案件を取りに行く必要はない」という事情もある。

経産省は7月にまとめた新しいエネルギー基本計画で再エネの主力電源化を打ち出した。だが日本の太陽光発電コストは世界に比べると高く、欧州と2倍の差がある。再エネを支えるための賦課金の電気料金に占める割合は産業・業務用で16%、家庭用で11%に上る。

再生エネルギー事業を手がけるイーレックスの本名均社長は「日本はFITで再エネの買い取り価格が固定されているため、企業のコスト削減努力が起こりにくい」と分析する。オリックスなどは新規で始めるのが難しくなりつつある国内の太陽光発電よりも、地熱など他の再生エネや海外の太陽光発電への投資に軸足を移している。

企業や家計の負担は今後も増える見込み。経産省は「主力電源」にするには再エネのコストを減らし、企業・家計の負担を軽減するのは不可欠との立場だ。バイオマスや風力など他の電源にも入札制度を広げるほか、より規模の小さい太陽光の価格抑制策も検討する。

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