ザシードキャピタル、10億円のファンド設立
ベンチャーキャピタル(VC)のザシードキャピタル(東京・渋谷、広沢太紀社長)は4日、最大10億円規模のファンドを設立したと発表した。マネックスグループの松本大社長らが出資してすでに数億円を調達した。起業前後の「シード期」のIT(情報技術)系スタートアップに投資。メンタリングや、他の起業家や投資家との交流機会も設ける。「起業家と伴走するVCを目指す」(広沢社長)としている。
1号ファンドを8月に設立した。メルカリの金融関連子会社メルペイ(東京・港)の松本龍祐取締役や、口コミサイト運営のデザインワン・ジャパンの高畠靖雄社長なども出資した。
電子商取引(EC)や個人間取引(CtoC)、ブロックチェーン(分散型台帳)などITの新技術や新サービスで立ち上げた若い起業家を中心に投資する。
広沢社長は現在26歳で、VCのイーストベンチャーズなどでシード期の企業の投資を経験してきた。「大学の同級生など同年代が相次ぎ起業するなか、自分もVCを立ち上げて起業家と長くつきあえる関係をつくりたいと思った」(広沢社長)という。
今後は関西にも拠点を設けて、西日本の有望企業の発掘に力を入れる考えだ。