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中村王座vs.斎藤七段 将棋王座戦五番勝負が4日開幕

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中村太地王座(30)に斎藤慎太郎七段(25)が挑戦する第66期将棋王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)が4日開幕する。昨年、通算25期目を狙った羽生善治前王座(47、竜王)を破って悲願の初タイトルを手にした中村王座は初防衛を目指す。若手成長株で本格派の斎藤七段は2回目のタイトル挑戦で初タイトルを狙う。両者はこれまで2戦して1勝1敗。東の中村王座、西の斎藤七段と、東西の人気棋士がぶつかる注目のシリーズだ。

中村太地王座、初防衛へ万全期す 自分との戦いに尽きる

王座になって1年。テレビ出演やイベントなど将棋以外の仕事が増え、新しい出会いや挑戦がたくさんあった。30代に入って心境も変わり、自分の行動を常に意識するようになった。

残念ながら将棋では思うような成績が残せていない。王座らしくしっかりした将棋を指したいが、ミスも出ている。プレッシャーではなく、技術的に至らないと思う。

挑戦者の斎藤さんは、どこをとっても安定しているミスの少ない棋士だ。若手らしく最新の序盤戦術に精通し、詰め将棋も得意。人柄は物腰が柔らかく、真面目できちょうめん。自分なりのこだわりも持っている。ファンから人気があるのもうなずける。

これまで戦った3回のタイトル戦はすべて羽生善治竜王への挑戦で、初めての防衛戦が年下相手となる。若手は総じて高いレベルで拮抗していて、本戦準決勝で斎藤さんに敗れた藤井聡太七段も近くタイトル戦に出てくるだろう。しかし私たちの世代の棋士も「これから」という気持ちが強く、そうやすやすとタイトルを下の世代に持って行かれるわけにはいかない。

タイトルを防衛して一人前といわれる世界なので、どうしても勝ちたい。昨年もそうだったが、タイトル戦は自分との戦いに尽きる。目標に向かって突き進み、できることをしっかり準備して、五番勝負では持てる力を全て発揮したい。

斎藤慎太郎七段、初タイトル目指す 粘り強く指し勝負形に

本戦トーナメントの4局は、そうそうたるメンバーが相手だった。タイトル保持者3人と藤井聡太七段に勝っての挑戦ということで、一つの結果が出せた。自信にもなった。前期はベスト4で敗退し、今期の王座戦にかける思いはあった。

これまで形勢が不利になると粘りを欠くところがあり、最近は粘りや勝負術をテーマに鍛錬してきた。渡辺明棋王との挑戦者決定戦はミスで形勢を損ねたが、辛抱強く指し、逆転できたのは自分でも評価できる。

中村王座は攻めがシャープな本格派というイメージだったが、前期の王座戦五番勝負は印象的だった。第1局は歴史に残る名局でメンタルの強さを感じた。タイトル戦ではコンディションを整え、持てる力をより発揮するのだろう。

互いに居飛車党で、最新形になると午前中からのっぴきならない戦いになる。私は昔からのじっくりした戦いも好きで、現代感覚をうまくマッチングさせられるように準備したい。

昨年、棋聖戦で初挑戦したときは和服など初めてづくしで、あっという間に時間が過ぎた。その後、若手がタイトルを次々と獲得し、藤井さんも棋戦優勝を果たしている。私も負けていられない。自分らしく駒がどんどん前に出る伸びやかな将棋を目指すが、それだけでは苦しい局面もあるはず。粘り強さや諦めない気持ちを大切にしたい。

展望を聞く 中村、一工夫ある攻め 斎藤、切れ味鋭い攻め

五番勝負の展望を木村一基九段(45)と糸谷哲郎八段(29)に聞いた。=文中敬称略

――関西の斎藤が挑戦者に名乗りを上げた。

木村 高見(泰地叡王)、久保(利明王将)、渡辺(明棋王)のタイトル保持者3人と注目の最年少棋士、藤井(聡太七段)を下したが、どれも内容的に充実していた。高見とのごちゃごちゃした将棋を勝ったのが大きく、藤井戦もずっと押していた。

糸谷 藤井との将棋は明らかに読み勝っていた。詰め将棋を解く速さは藤井が断トツだが、実戦での切れ味では斎藤も負けていない。渡辺との決勝戦でも、その鋭さを存分に発揮した。

――似た者同士の対決という印象がある。

木村 二人ともさわやかな雰囲気が漂う。言動が穏やかで普及にも熱心。東西を代表する紳士的な棋士といえ、性格面でも隙がない。

糸谷 関西で一緒に普及活動をしていても斎藤は何事にも前向きで嫌みがない。弁舌もさわやか。中村も癖がなく、悪い印象がないのはテレビで見る通り。違いと言えば斎藤が少し酒に強いことぐらいか(笑)。

――棋風も似ている?

糸谷 居飛車本格派で攻めっけが強く、切り合いが好きなところはよく似ている。ただ、斎藤が直線的に切り合いを目指すのに対し、中村の方は切り合いの中で一手受けるなど、ひねりが加わっている。

木村 攻めが好きなのは確かだが、ともに攻め一方でなく、受けとのバランスもとれた棋風だと思う。

――どんな戦型が予想されるか?

糸谷 相居飛車になるのは間違いない。矢倉は最近あまり指されておらず、角換わりか雁木(がんぎ)になるだろう。昔の戦法といわれた雁木はソフトで再評価された。どちらかが隠し玉で横歩取りに誘う展開もあるかもしれない。

木村 中村が王座を奪取したときの原動力が角換わり。二人とも力戦はいとわないので角換わりからの力戦調になりやすい。角換わりは研究が進み、1週間で手の評価が一変することもあり怖い部分もある。かわすとすれば雁木。穴熊に囲うような将棋にはならないだろう。

――勝負のポイントは?

糸谷 二人とも研究熱心で、事前研究の深さが大きなポイント。後手番がどこで研究手段を繰り出すかが見どころだ。ともに切り合いになってからはほとんど間違えない。どれだけいい態勢で切り合いに持ち込めるかが勝敗に直結する。

木村 最近の若手はソフトの力も借りながら最新形の気付きにくいところで工夫する。斎藤はその典型例。中村は少し違っていて、あまりはやりでないものに自分なりの工夫を加えるのが得意だ。どちらが自分の土俵に引きずり込めるかだ。

――勝敗予想を。

糸谷 斎藤は今年度20局も指している。この時期としては多く調子は整っている。対照的に中村は8局。他棋戦でシードされているせいもあるが実戦不足は否めず、成績もタイトル保持者としては物足りない。初の防衛戦でプレッシャーもかかる。力の差はなく、もつれると思うが、3勝2敗で斎藤の奪取と予想する。

木村 今年の名人戦で直前に成績不振だった佐藤(天彦名人)が防衛したように中村も王座戦に絞れば問題ない。夕食休憩もあり、勝負どころでの時間の使い方も重要で、王座初挑戦の斎藤とは経験値の違いが大きい。将棋界の将来を担う二人の対決を一局でも多く見たいという願望も込め、3勝2敗で中村の防衛と予想する。

◇ ◇ ◇

藤井七段、準決勝で涙

史上最年少プロの藤井七段が台風の目だった。王座戦は初参加で1次予選から8連勝で4強入り。史上最年少でのタイトル挑戦まであと2勝に迫ったが準決勝で惜敗し、最年少記録の更新は持ち越しとなった。藤井七段を下した斎藤七段は本戦で3人の現役タイトル保持者を破り、堂々の挑戦権獲得となった。

昨年王座を失った羽生竜王が前回の失冠時と同様、1年で返り咲くかにも注目が集まった。王座戦は同一タイトル戦の連続出場記録となる26期連続で五番勝負に登場していたが、1回戦で敗退。記録が途切れた。

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