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31日開幕のラグビーTL 短期決戦のカギは?

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ラグビーのトップリーグが31日、始まる。今年も魅力的なルーキーや外国人選手が多く参戦する一方、2019年のワールドカップ(W杯)日本大会の準備のため、大会方式などがかなり変わった。新しいシーズンを展望してみたい。

サントリーとパナソニック、戦力厚く

戦力の厚みという点で、充実しているのは3連覇を目指すサントリーと昨季準優勝のパナソニックだろうか。

サントリーはチームの底上げをしているようにみえる。流大主将らの話しぶりからすると、フィットネスなど個々の成長に自信を持っているようだ。

控え組もレベルアップしたほか、新人も強力。特に、明大から入ったCTB梶村祐介は力強いボールキャリーが目立つ。組織的な守備などに慣れは必要だが、ルーキーとは思えない堂々としたプレーをみせている。

今季は、将来的に日本代表になる資格のある外国人「特別枠選手」が2人多く出場できるようになり、その起用法が一つのカギになる。しかし、サントリーは外国人選手やチーム全体の人数を大きく増やしていない。チームのまとまりを重視するというチームの文化なのだろう。

戦術的にも多少、進化を目指しているようだ。攻撃のときにFWの立ち位置をラックから少し遠ざける。FWのパススキルが必要とされる代わりに、ボールがさらに動くことになる。

パナソニックはリーグ随一の選手層を持つ。昨季もサントリーとの決勝こそ、ベリック・バーンズとデービッド・ポーコックという大黒柱の負傷交代によって敗れたが、実力は一番だったと思う。

キックを使いながら賢く戦うという戦い方は完成されており、今季も大枠は同じだろう。密集でボールを奪う能力で世界一のポーコックが今年は不在だが、代わりにニュージーランド代表のマット・トッドを獲得した。僕がこの春、トッドの所属するスーパーラグビーのクルセーダーズに勉強にいった際には、ボールにしつこく絡んでいたのが印象的であった。大きな影響は出ないだろう。

懸念は絶対的な司令塔であるバーンズが負傷で出られないとき。23歳のSO山沢拓也らがどれだけカバーできるかが焦点になる。

昨季3位のヤマハ発動機は今年、日本代表に選ばれる選手が減った。外れた選手は復帰に燃えているだろうが、ヤマハのチームづくりという点ではやりやすい面があっただろう。

積極的な補強も行った。特に、南アフリカ代表歴を持つフランカー、クワッガ・スミスはラグビーの理解度が高く、ポジショニングや状況判断が非常にいい。体重93キロと国際的には小さいのに、前に出る力もある。日本人が見習うべき選手である。

トヨタ自動車は10人以上が引退や移籍をした。ジェイク・ホワイト監督の2年目だが、チームをつくり直す作業が続いている。ただ、FWのパワーを前面に出して戦う形は今年も同じだろう。

監督と同じく就任2年目の姫野和樹は、非常にいいキャプテンだ。日本人離れしたパワーを生かしたプレーでチームを引っぱれるし、人間的にも明るく、礼儀正しい。偶然、僕が街中で入ったカフェに彼がいたことがあった。それまで一度も話したことがなかったのに、僕に気付くと律義に席まできて、挨拶してくれた。

神戸製鋼、昨季までとは様変わり?

ここまで挙げたチームは昨季までの方向性を継続しながら強化をしている。逆に様変わりしそうなのが神戸製鋼だ。

もともと選手の能力は高いが、力を出し切れていない印象がある。その意味で、歴代世界最多のテストマッチ通算1598得点を誇る元ニュージーランド代表のダン・カーターの加入は大きい。どれだけ多くの試合に出られるかはわからないが、チームのバランスをうまく取ってくれるだろう。

ニュージーランド代表を10年以上指導したウェイン・スミス総監督の就任も、弱点を克服するためにはプラスになる。まずリーダー陣に責任を与えて選手の自主性を磨くなどして、チームの文化をつくっているそうだ。

グラント・ハッティング、日和佐篤、ヘイデン・パーカーら、各ポジションに力のある選手も補強した。一方でWTB大橋由和のように、チームを落ち着かせてくれるいぶし銀のベテランも健在。これらの要素がかみ合えば、上位に入る可能性は高い。

僕がコーチを務めている東芝は、スタイルを変えていない方のチームになる。昨季は立ってボールをつなぐという東芝の原点に戻り、今季はさらなるベースアップを目指している。

特に、攻撃をより組織的に行おうとしている。スクラム、ラインアウトからの攻撃の精度を高め、相手の陣形を見て正しい選択肢を選ぶ。SOマイク・ハリスという頭のいい選手が入ったことも効いている。

パワーリフティングを専門とする木下進人S&C(ストレングス・アンド・コンディショニング)コーチのもと、選手の筋肉量もアップ。前に出る力は昨季より増した。

選手の主体性ももう一度、積み上げている。リーダー陣の話し合いや、選手が仕切るミーティングも増やした。チーム全員が同じ絵を見られるようになってきたことで、総合的な戦力は昨季よりも上がった。自分たちとしてはいい準備ができていると思うので、チャレンジャーとして挑み、何としても優勝したい。

今季は大会方式の変更が大きく影響しそうだ。レギュラーシーズンが7週間と短いことで、危険なプレーによる出場停止や、脳振盪(しんとう)による休養期間がチームの大打撃となる。脳振盪には偶発的なものもあるが、反則は規律を高めることで防ぐことができる。

日本代表組が不在の期間に、カップ戦も新たに行われる。各チームの控え組の力が問われる舞台になる。

試合の価値高める仕組みに

ただ、2つの大会の存在は本当にいいことなのだろうか。特にリーグ戦、カップ戦の両方に中断期間がある点は、ファンにもわかりにくい。カップ戦は11月の代表活動期中だけで終わらせるか、この期間にもリーグ戦を並行して行った方がいいのではないか。

日本ラグビー協会はトップリーグを20年度から新しいリーグに変える予定だが、一つ一つの試合の価値を高めるような仕組みにしてほしい。

トップリーグと話は変わるが、このタイミングで触れておきたいのが、車いすラグビーの日本代表である。今月の世界選手権。リオデジャネイロ・パラリンピック金メダルのオーストラリアと決勝で戦い、1点差で勝利。史上初の世界一になった。

現地で応援したが、当時から一つにまとまったいいチームだった。池崎大輔という力の抜けたエースがいるだけでなく、他の選手も自分の役割をわかっている。得点の時には、控えの選手も一緒になって喜ぶ。銅メダルを取れたのも納得だった。

リオでもオーストラリアと戦い、接戦を落とした。大会後に実績のある米国人のケビン・オアー・ヘッドコーチが就任。強豪にも勝ちきれるチームになった。

車いすラグビーを見たことがない人も多いと思う。ぶつかり合いの激しさや、車いすの衝突音などは相当な迫力がある。僕も少しだけ体験したが、タックルを受けると体がいすから浮き上がるほど。ラグビーよりもはるかに怖かった。

激しい接触の結果、攻守交代も頻繁に起きる。切り替えを早くできるかが一つの見どころになる。パンクなど車いすの故障もあり、修理を担当する「メカニック」という人たちがいる。その仕事ぶりが試合に影響を与えるのも面白い。

20年の東京パラリンピックには優勝候補として臨むことになるが、競技環境や国内の認知度などまだまだ恵まれていない点も多い。同じラグビーということでサポートできることをしたいし、スポーツの文化を広めるために一緒にやっていきたいと考えている。

(元ラグビー日本代表主将)

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