インドネシア社会相、汚職疑惑で辞任 政権に打撃
【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシアのイドルス社会相は24日、ジョコ大統領に辞表を提出し、受理されたと発表した。スマトラ島の発電所開発計画を巡る汚職事件で同国の独立捜査機関、汚職撲滅委員会から容疑者として取り調べを受けたことを明らかにし「政権に迷惑をかけたくない」として辞任した。ジョコ政権発足後、汚職絡みでの閣僚辞任は初めてで、大きな打撃となる。
イドルス氏は与党ゴルカル党の幹事長などを歴任した大物政治家で、1月の内閣改造で社会相に就任した。同氏はゴルカル党からの離党も発表した。汚職事件に関しては容疑者として取り調べを受けたことを認める一方で、汚職への関与の有無は明らかにしなかった。
汚職撲滅委員会はスマトラ島北部のリアウ州の火力発電所建設計画を巡って、建設への便宜を図る見返りに複数の政治家に金銭が支払われたとみて捜査を続けている。ゴルカル党の国会議員が逮捕され、イドルス氏も複数回の取り調べを受けていた。