200日移動平均線、下落に転換か(市場点描)
日経平均株価の長期トレンドが転換点を迎えている。日経平均は10日に長期の相場の方向性を示す200日移動平均線を下回った。その後下回ったまま推移しており、来週にも約1年9カ月ぶりに200日線が下落に転じる可能性がある。
200日線は日経平均が上回っている局面では下値のメドになる一方、下回ると上値のメドと意識される。200日線の方向も重要。7月上旬に日経平均が200日線を数日間下回って推移していたが、その際は200日線が上向いていたため、市場には「相場の長期トレンドは変わらない」との安心感があった。
仮に日経平均が今後横ばい圏で推移すれば、200日移動平均は23日前後をピークに下落に転じる計算だ。200日線が上昇トレンドを維持するには「2万3000円への回復が必要だが、ハードルは高いだろう」(みずほ証券の三浦豊氏)との声もあり、調整局面入りへの警戒が必要だ。